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三月の水

2021.03.29

野菜売り場にぷん!と弾けそうなスナップエンドウが並び始め、
季節が移ったことに気づかされる頃。

思い出す歌があります。


『三月の水』

あまりにも有名なボサノバの名曲ですから
タイトルこそ知らなくとも、
こかで耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

原題はÁguas de Março
アントニオカルロスジョビンの代表曲のひとつです。


20年前。

貰いもののジョアンジルベルトのCDでその曲と出会いました。


すっかり気に入って擦り切れるほど聴いたのに

歌われるポルトガル語の歌詞の意味がまったくわからず、
そしてわからないのを、
なんだかずっとそのままにしていました。


じつは、
その歌が『Waters of March』として英詞で歌われているのを知ったのは、つい数年前のこと。


改めて英詞に耳をすますと、
ポルトガル語のときには耳から滑り抜けていった言葉たちが
「意味のある言葉」として、ぽつりぽつりと胸に落ちてきました。




石ころ
行き止まり
切り株の腰かけ
ほんのすこし ひとりぼっち
ガラスのかけら
それは人生
それは太陽
それは夜
それは死
それは罠
それは銃


楢の花の咲く頃
茂みのキツネ
樹の瘤
ツグミの歌


吹き抜ける風
坂の終わり
光の束
隙間
それは予感
それは希望
川岸が歌う 三月の水
絶望の終わり
こころの喜び

(一部を拙訳)



『三月の水』の歌詞の構成は、名詞や短いフレーズが続くユニークなもの。

そして歌われるていることは、
たぶんですが、

日常のとある一瞬や、光、
そして影。

悲喜交交。


太陽のひかりがいよいよ強くなり
草花が勢いよく伸びはじめるこの時期。


わたしたちからだも揺らぎつつ、初夏へのしたくをはじめる時期です。


すこしだけ歌のちからを借りて

すこしだけ春の色のちからを借りて

半歩前へ。一歩前へ。


(y.t.)

[春色のスニーカーたち]
上の写真=VEJA(フランス)
下の写真=KARHU(フィンランド)


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