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りんご可愛や

2021.12.18

さて。

今年もりんごの季節がやってまいりました。

ひとつ、ふたつ、
部屋にりんごが置いてあるだけで
帰宅して玄関のドアを開けたとき、ふわっとあの甘い香りがして、なんともしあわせな気持ちになります。


子どものころは、青森の親戚から次々と届く箱いっぱいのりんごが冷んやりとした玄関のたたきに置かれていました。
食べても食べても無くならない魔法の果物のように感じていましたが、

今は、買って食べたらすぐ無くなるという現実

それでも、冬になるとなんとなく
家にりんごがないと落ち着かないのです。


果物としてもそうですが
もしかしたら

りんごの、あのかたちが好きなのかもしれません。



もう20年ほど前になるでしょうか。
本屋で1冊の本の表紙に目を奪われました。


『林檎の礼拝堂』
というその本には、

田窪恭治さんという美術家が、
フランスの田舎のちいさな古い礼拝堂をよみがえらせる過程が記されていました。


田窪恭治さんは、作品を制作し発表するうちに
「観る人と一緒に楽しむことができる心地よい場所をつくりたい」
と感じるようになり、そのための建物として知人から紹介されたのが、その礼拝堂だったようです。



『林檎の礼拝堂』の表紙は、田窪さんが手がけた礼拝堂のなかから外を撮影した写真です。


入り口前に立っているのは樹齢600年の大きなイチイの木だそうですが、


まるで

礼拝堂の内側の壁に描かれたりんごの樹の一部のようにも見えます。


開け放った入り口から入ってきた風に
壁のりんごの枝が揺れているようですらあります。



「林檎の礼拝堂」があるのは、フランス、ノルマンディー地方のカルバドス県の小さな村。

カルバドスと言えば、
シードルやりんごのブランデーが思い浮かびますが、
それもそのはず、ノルマンディー地方はりんごの産地だそうです。

村の風景として親しまれているりんごの樹を、田窪さんは礼拝堂に描いたのでした。



部屋に満ちたりんごの香りは
しあわせな気持ちにもしてくれますが、

同時に食欲も刺激してくれます。



久しぶりに立ち寄ったパン屋さんで、
すてきなりんごのお菓子を仕入れることができました。

Chausson aux pommes/ショーソンポム

そのまま訳すと「りんごのスリッパ」。


ショーソンとはフランス語で「スリッパ」の意味であり、
半円形にしたパイをスリッパの先に見立てているそうです。




スリッパといえば。

こちらはドイツ生まれの〈HAFLINGER/ハフリンガー〉。


天然のウール
100%のフェルトで作られたルームシューズは、
寒い季節に暖かいのはもちろん、夏も快適です。


それは「呼吸する繊維」と言われるウールの特性である吸湿性・防湿性によるもの。

人間工学に基づいた立体的なフットベッドは足の負担を軽減してくれますし、
手洗いできることも嬉しいポイントです。

家での過ごし方を考える機会が多かった12年だったからこそ。


一度履くとやめられなくなる可能性がありますが、
まずはぜひご自身にプレゼントしてあげてみてほしい1品です。


さて、

わたしはりんごのスリッパを食べながら、ふと思います。


「林檎の礼拝堂」のある小さな村では、どんな風にりんごを食べているんだろう?
どんなりんごのお菓子があるんだろう?

いつか行ってみたい、
「礼拝堂」をこの目で見てみたい、と思いながら
20年経ってしまいましたが、
引き続きの夢としてそっと保ちつつ、

今は部屋に満ちるりんごの香りで満足しながら、冬を越すといたします。

 

y.t.


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