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日和下駄

2019.09.10

縁あって、

「かつての江戸の中心」と呼ばれるあたりに通っていたことがあります。


地名にも江戸の名残を残す
日比谷、虎ノ門、桜田門、溜池山王付近から
銀座、大手町、京橋、日本橋と呼ばれるあたりを

時間さえあれば
ぶらりぶらりと歩いておりました、


江戸古地図アプリを片手に!



はじめての場所でそうするように
古地図アプリで現在地を確認しながら歩くのですが、


(そうそう、こんなかんじ。
日本橋の駅のあたりです。「梅ほ志飴」の榮太樓が見つけられますね。)



大きなビルが立ち並んでも
道や区割りは江戸の昔から変わっていないことも多い土地、


今とむかし
その両方を歩いている気持ちになれる「妄想散歩」にはもってこいの場所です。




さてさて。

日本橋三越の地下、三越前駅のコンコースに「熈代勝覧(きだいしょうらん)」という絵があるのをご存知ですか?

200年前の日本橋の大通りを描いたものなのですが、

商売する人、
買い物する人、
こども、
お坊さん、
犬や馬なんかまでいて、


とにかく活気にあふれていて見ているだけで楽しい!


瀬戸物屋に



竹笊売りの行商さん



革足袋売りに



反古紙買い
( ♪ 毎度おなじみちり紙交換車でございます、のようなお仕事)



古着売り



そして
雪駄直し、なんて商売も。



手入れに修理、回収に再利用が日常茶飯だった時代。



「手入れ」が訛った「でぇぃでぇぃ」ということばで触れ歩いたことから、
雪駄や草履、下駄などの履き物の修理をする職人は

「でいでい屋」

と呼ばれていた、と何かで読んだことがあります。


じっと眺めていると、
駅の賑わいのなかに「でぇぃでぇぃ」の呼び声が聞こえてきそうですよ。





じつは「妄想散歩」には大先輩がおりまして。


「江戸絵図によって 見知らぬ裏町を歩み行けば 身は 自らその時代にあるが如き心持となる」


大真面目にそんなことを宣うたのは、

コウモリ傘を引き摺り、日和下駄をカラコロ鳴らしながら「てくてくぶらぶらのそのそ」と
大正時代の東京を歩いた永井荷風先生です。


畏れ多くも
その名著『日和下駄 』からタイトルを頂戴したところで、


なんだか無性に歩きたくなってきました。



下駄をスニーカーに履き替えて
江戸の町の水源といわれた「井の頭池」の、神田川の源流にでも寄ってみましょうか。



みなさまも
どうぞどうぞ、楽しい妄想散歩を!

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